Tube Compensationとは何?

Tube Compensation (TC)とは、気管チューブの抵抗のみを打ち消すモードです。
気管チューブは細くて長いので抵抗を生み出します。
抵抗を生み出すということは、気管チューブの遠位と近位ではかかっている圧が異なるということです。口元の気道内圧(回路内圧)では10cmH2Oの圧がかかっていても、気管チューブ近位(気管支部)では抵抗により圧が打ち消されて5cmH2Oくらいにしかなっていない可能性もあります。

TCでは、入力された気管チューブのID(内径)と長さ(気管チューブか気管切開かで選択)から、抵抗を予測し、気管支部で一定の圧を生み出すようにフローを制御します。
簡単に言うと、PSVではあくまでも口元の圧のみをモニタリングして補助をしているのに対し、TCでは抵抗を予測しつつ気管チューブの抵抗を打ち消すだけのフローの制御をしています。

TCはSBTに良く使用されるモードです。他の方法と比較し、有用であるという報告も多数存在します。


Reference


Unoki, T., Serita, A., & Grap, M. J. (2008). Automatic tube compensation during weaning from mechanical ventilation: evidence and clinical implications. Critical care nurse, 28(4), 34–42– quiz 43.

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