アメリカクリティカルケア看護学会へ参加して

先日アメリカのクリティカルケア看護協会(American Association of Critical-care Nurses; AACN)が主催する学会 National Teaching Institute & Critical Care Exposition (NTI)がデンバーで開かれ、そこで研究発表をしてきました。

学会というものの、その名が示す通り教育に力を入れた学会で非常に多くの教育セッションがあります。この教育セッションは、自分たち看護師のなかから公募で募り、教え、講義を受けた人により評価されるという形態をとっています。各発表の時の議論もすばらしく、質問の列ができます。そして、この教育セッションは受ける側も、する側もクリティカルケア認定看護師の認定制度のポイントになり、質を維持するためのシステムの一部になっています。また、机上の教育のみならず、各病院の管理教育?にも力をいれていて、職場環境の善し悪しを数値化数する作業に力をいれたり、その結果である医療の質の測定結果を集めて優秀なICUを表彰したりしていました。

また、お祭り的な雰囲気もあって、この1年で特に目立った活躍をした看護師の表彰などでは、みなが立ち上がったり、チアリーディングで使用するボンボンをふったりと非常に楽しそうでした。(運営する理事たちの選任も各学会員の投票(ネット)でおこなわれていて、そのお疲れ様的な発表もあったかとおもいます。)

とにかく一貫しているのは、普通の看護師それぞれが、みんなで協力してクリティカル看護を盛り上げていこうとする姿勢で、それが優秀なICUや人物の表彰や教育方法などの学会運営システムに反映されていると感じました(そういえば、発表者は大切にされていて学会参加費が安くなります)。日本の学会では、少なくともこういう雰囲気(私たちの学会という雰囲気)はないなと、思います。いったいなぜ、そうなのかはわかりませんが。。。。(そして、誰のための学会なのか、も。。。)

帰国して思ったことは、
日本のクリティカル看護を盛り上げられるよう、少なくとも私がクリティカル看護を楽しもうということでした。
そして、私が楽しんでいる雰囲気が、周りの誰かに伝わりますように。

コメント

このブログの人気の投稿

カフ圧計がないのですが・・・・

CAM-ICUとICDSCどちらが良い?

急性心筋梗塞、PCI後は心筋酵素のピークアウトまでケアは控えるべき?