グローブ、ガウンの汚染

いつもと変わったところで、感染管理ネタ。
多剤耐性菌保菌者の部屋に入った場合、どの程度グローブ、ガウンが汚染されるか。


Morgan, D. J., Rogawski, E., Thom, K.  et al. (2012). Transfer of multidrug-resistant bacteria to healthcare workers’ gloves and gowns after patient contact increases with environmental contamination. Crit Care Med, 40(4), 1045–1051.

ガウン→2.3-12.6%。
グローブ→10.0-29.3%。
グローブを脱いだ後の手指→1.7-4.2%

グローブ、ガウンともにそれらの一部から検査したデータであって、それ以外が汚染されていない訳ではないことに注意。

部屋からでてきた時に、グローブあるいはガウンから多剤耐性菌(MDRO)が陽性であった場合、そうでない場合で、部屋でなにをしたかを調べたところ、
陽性であった場合、
①フィジカルイグザミネーション
②5分以上在室していた
③4回以上患者に触れた
④創傷処置
⑤人工呼吸器の操作
を行っていたことが有意に多かったらしい。また、MDRO陽性になった場合、その部屋の環境が汚染されていることが多かった。

多変量解析の結果では、
①フィジカルイグザミネーション
②5分以上在室していた
③環境汚染
④人工呼吸器の操作
がガウン、グローブからMDRO陽性となる危険因子として挙った。

人工呼吸器は結構危険!!特に、いろいろな人が触るので要注意ですね。

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