身体抑制アンケートの感想

結果をまとめると

①身体抑制は覚醒している気管挿管患者では頻繁に行われている。
②抑制していないことが多いという施設でも、その間は看護師が付きっきりで監視している。
③覚醒している気管挿管患者で、25%以下しか抑制をしないと答えた施設では、看護師や家族が見守りしていなくても抑制しないと答えた施設が多かった。つまり覚醒した患者に抑制をあまり施設では、抑制がなくとも見守りもしないことが多い。
④深鎮静の患者に対しても抑制していることが比較的多かった。
⑤覚醒している患者に対し抑制しているかどうかと患者対看護師数を比較すると、有意な差は無かった。

⑤は、マンパワーが身体抑制するか否かに関連していないことを示唆しています。
これはどういうことかというと、③から分かるように、覚醒患者に抑制をしない施設は、マンパワーに頼っているのでは無いということになります。

「挿管患者は目を離しては行けない」と思う施設では、「覚醒している気管挿管患者で、25%以下しか抑制をしない」を聞くとマンパワーの問題だという意見が出ると思いますが、実は「覚醒している気管挿管患者で、25%以下しか抑制をしない」ことができる理由はマンパワーがあるわけではなく、「挿管患者は目を離しては行けない」と思っていない、つまり抑制していなくても自己抜管が起きないと思っているからだと思います。

本当に覚醒していて、抑制をはずしても自己抜管しないのでしょうか?たぶんしないので困っていないのだと思います(厳密には自己抜管を調べる必要があるでしょうが)。

難しいですね。でも私たちの思い込みによって不必要な抑制が増えるのであれば、どうにかしたいですね。



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