社会的な理由による抜管延期

頑張って、鎮静剤を1日1回中断しているのですが、人工呼吸期間が短くなっている印象を持てません。特に土日には抜管できそうでもしない・・・そんなことも多いのですがほかの施設でもそうなのですか?という質問を受けましたので、その答えになるかわかりませんが一つ。



Daily interruption of sedatives 1日1回の鎮静剤の中断は、人工呼吸日数を減らす

Kress, J. P., Pohlman, A. S., O'Connor, M. F., & Hall, J. B. (2000). Daily interruption of sedative infusions in critically ill patients undergoing mechanical ventilation. New England Journal of Medicine, 342(20), 1471-1477.


深い鎮静と比べれば、適切に呼吸状態は評価できるし、鎮静剤から覚める待ち時間も減るし、確かに人工呼吸期間は短くなるでしょう。
そして、そのために我々看護師は、浅い鎮静または鎮静から覚めた患者が日常生活を安楽に過ごせるよう毎日頑張っている。

でも、私たちの施設でも質問者の方の施設と同じような現象が起こっています。
私たちの施設はSemi-closed ICUという名のOpen ICUで医師は常駐していませんし、土日祝日には、各診療科のレジデントの先生方が回診に・・・。
そういうわけで連休が続くと、極端に人工呼吸期間が長くなっています。

この問題を解決するのは、難しい。時間もかかる・・・
ですので私はわりきって、人工呼吸期間とは別に鎮静をきることのメリットがあるはずと考えるようにしています(もちろん解決のための努力は続けますが…)

例えば
鎮静剤をICUを出た後のPTSDの問題のことも考えると、鎮静は出来るだけ浅く・・・・
リハビリや早期離床、ADLの獲得の利益・・・
なにより「ICUで治療を受ける対象」から「生活をおくる人」へと、大きな変化をおこすことが出来る
きっとそのことから受ける恩恵は患者ー医療者ともに大きいはずと信じています

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